真言宗の葬儀

カテゴリ:宗派の解説と葬儀の違い

更新日時:2021年06月09日 18:42

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真言宗は、平安時代に端を発する宗派で、空海(弘法大師)により開かれました。真言宗は密教を元にしているため、葬儀のマナーにも、ほかの宗派には見られないような特徴が見られます。この記事では、真言宗の葬儀について詳しくご紹介していきます。

真言宗の考え方

真言宗における葬儀は、大日如来のいる「密厳浄土(みつごんじょうど)」に、故人を送るためにおこなわれます。真言宗では、この密厳浄土が人間の住む世界の近くにあるものだと考えています。大日如来の周囲に、ほかの仏様や人間が住む層が、幾重にも重なっている…これが真言宗の考え方なのです。真言宗の葬儀では、故人が存命中に身につけたよくない考え、習慣などを浄め、供養します。

真言宗の葬儀で特徴的なこと

真言宗の葬儀では、ほかの宗派には見られないような特徴的な儀式がおこなわれます。

潅頂(かんじょう)

潅頂は、故人が仏になれるよう、故人の頭に水をかける儀式です。これは密教に特有の者だといわれています。

土砂加持(どしゃかじ)

土砂加持は、浄められた土砂を焚き、ご遺体に振りかけて納棺する儀式です。これにより苦悩が取り除かれるとされています。

真言宗の葬儀の流れ

真言宗の葬儀の流れをかんたんにご紹介します。

お通夜

真言宗のお通夜では、僧侶に枕経をあげてもらうのが一般的です。法話のあと、通夜ぶるまいで故人を偲びます。

納棺式

納棺式では、さきほどご紹介した土砂加持があります。

葬儀

葬儀は、導師が入場後、「塗香(ずこう)」というけがれを取り除く儀式から始まります。法水を振りかける「酒水(しゃすい)」等を経て、「三礼・剃髪」、故人へ戒律を授ける「授戒」、大日如来など、仏の降臨に感謝を捧げる「神分」、そして故人を成仏へと導く「引導」へと進みます。真言密教の「血脈」を授ける儀式がおこなわれたあと、僧侶が「諷誦文(ふじゅもん)」を唱えるのと並行して「焼香」をおこない、すべて終了後、「出棺」となります。

真言宗の葬儀における焼香のマナー

真言宗の葬儀では、基本的に焼香は3回おこないます。つまんだ香は、額の高さまでいただいてください。焼香は、一般的な仏式葬儀の場合と大差ありません。参列者が多い場合は、焼香が1回になる場合もあります。

真言宗の葬儀における香典のマナー

香典の表書きは「御香典」や「御霊前」を使うのが一般的です。金額は故人との関わりの深さにより異なりますが、友人や仕事場の関係者なら5,000円程度から、身内の場合は1~10万円ほどと考えましょう。

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