曹洞宗の葬儀

カテゴリ:宗派の解説と葬儀の違い

更新日時:2021年06月09日 18:41

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曹洞宗は「禅宗」という宗派に属しています。仏教の宗派なので、仏式の葬儀ではありますが、曹洞宗の葬儀はほかの宗派と比較して特徴的です。この記事では、曹洞宗の葬儀について詳しくご紹介します。

曹洞宗の考え方

曹洞宗では、故人が「お釈迦様の弟子になる」ために葬儀をおこないます。お釈迦様の弟子になるには、戒名や戒法を授からなければならないため、「授戒(じゅかい)」という儀式もおこないます。また、仏の道へと進めるように故人を導く「引導」もあわせておこないます。曹洞宗の葬儀でとても重要なのが、授戒と引導です。

曹洞宗の葬儀の流れ

曹洞宗の葬儀では、授戒と引導を重視しているために、あまりほかの宗派では見られないような特徴的な形式で儀式が進められます。同じ曹洞宗の葬儀でも、流れは異なる場合があります。

まず、「剃髪(ていはつ)」の儀式がおこなわれます。それに続き、授戒となりますが、この中において複数の儀式がおこなわれます。

「懺悔文(さんげもん)」は、故人が存命中に犯した罪を反省するための儀式です。「三帰戒文(さんきかいもん)」は、故人が仏教の道に入ることを誓う儀式です。「三聚浄戒(さんじゅうじょうかい)」と「十重禁戒(じゅうじゅうきんかい)」では、導師が位牌に法性水(ほっしょうすい)をかけます。「血脈授与(けちみゃくじゅよ)」は、お釈迦様から故人への法の系図「血脈」を霊前に供える儀式です。

曹洞宗の葬儀では「入管諷経(にゅうかんふぎん)」という回向文を唱えるときに焼香をおこないます。続いて「龕前念誦(がんぜんねんじゅ)」という十仏名と回向文を唱える儀式をおこない、そのあとに太鼓などを鳴らす「挙龕念誦(こがんねんじゅ)」となります。導師が漢詩により存命中の故人を表す儀式が「引導法語」です。この儀式により、故人を悟りへと導きます。故人が仏の道に進むことを祈る「山頭念誦」がおこなわれ、「出棺」となります。

曹洞宗の葬儀における焼香・香典のマナー

曹洞宗の葬儀における焼香マナーのポイントは、「焼香は2回」「初回だけ額にいただく」ということです。そのほかの合掌や礼拝の方法については、多くの仏式葬儀と大差はありません。なお、参列者が多い場合は、焼香を1回で済ませるよう依頼される場合があるので、その際は従いましょう。

香典の表書きは「御霊前」、もしくは「御香典」とするのが曹洞宗の葬儀では一般的なようです。

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