遺体安置

遺体安置の安置というのは、臨終から納棺まで亡くなられた遺体をどこへ移すかということを意味しています。息を引き取ってから納棺を行うまでの間は、遺体を決めた場所へ置いておくことを遺体安置と言います。

死亡判定を受けると、遺体を自宅か安置施設に移すのですが、その理由は、病院や警察署の霊安室には長時間の遺体安置が出来ないからです。なので、遺体安置場所と搬送方法に関しては、葬儀詳細決定前に家族で決めなければなりません。「安置場所は自由に決めて良いの？」という疑問があると思うのですが、遺体を安置する場所や方法で、手順、金額、遺族が準備することなどが変わるので、葬儀と同様に内容を確認して遺体安置を決めましょう。また、宗教や宗派で安置場所が決まっていることもあるので事前確認しておくのが良いです。

家族内での打ち合わせ

喪主決め・宗教宗派の確認

家族内での打ち合わせでは、まずは、喪主を誰にするかを決めなくてはいけません。故人の配偶者、或いは、長男が喪主を務めることが一般的ですが、誰が喪主を務めるか話し合いましょう。

そして、宗教宗派の確認も忘れてはいけません。葬儀というのは、亡くなられた方の宗教宗派に基づいて行うので、故人や家の宗教宗派は何であるかの確認が必要です。

また、菩提寺や葬儀依頼する教会や神社がある場合、名称や連絡先も把握します。菩提寺が無い、故人や遺族の意向で無宗教、自由葬を行うなど、色々な選択肢があります。

葬儀の流れや予算決め

亡くなられた方の葬儀を火葬式、家族葬、一般葬など、どういった形式で行うか、どれくらいの参列者数かなど、色々と葬儀の方向性を決めましょう。葬儀費用に関しては、どの程度の予算を考えているか、用意することが出来るか、そう言った部分も把握しておきましょう。

そして、葬儀には亡くなられた方の遺影写真の準備も必要です。遺影に使用する写真を準備し、写真は故人がなるべく大きく写っているもので、しっかりピントが合っているものが良く、遺影の出来栄えも綺麗に仕上がります。

まずは、葬儀場所と日時を決めていきます。葬儀を行う場所には、主に葬祭ホール、自宅、寺院、集会所などがあります。また、どの火葬場を利用するかも決めましょう。日時に関しては、遺族の意向、司祭者の都合、葬儀場所の空き状況、火葬場空き状況、これら4点を考慮して都合のつく日時で決定するのが一般的です。

そして、葬儀場所と日時が決まったら、葬儀プランや葬祭用品を話し合っていきます。葬儀に必要なプラン、商品、サービスを決めていきます。湯灌やエンバーミングなど、遺族の希望や意向で追加の商品やサービスの有無も確認していきましょう。

他にも、必要に応じてマイクロバスや宿泊場所の手配も行います。さらに、どのような葬儀で行うかで内容は変わりますが、料理や返礼品も決めていきます。通夜ぶるまいと忌中払いの料理、火葬場での飲食、御礼状、会葬御礼品、香典返しについて打ち合わせします。このように、大体の葬儀に関して決定したら、全体の流れを確認します。葬儀がどのように進んでいくのか、通夜式当日までに何を用意するのか、納棺式はどのように執り行うのかなど、決定と確認を行います。また、式場内の席の配置や、喪主の挨拶もタイミングなど、葬儀の流れを把握します。

納棺というのは、故人が亡くなって自宅安置された際に行われますが、納棺までの色々な儀式を言います。

最近は、施設や病院で亡くなった後に、自宅に戻らないケースも多く、施設にて通夜を行うことが出来るセレモニーホールもあります。末期の水、湯灌、死化粧、死装束の着付け、副葬品の用意の順番で納棺は行われます。

死亡通知というのは、親族などに亡くなった事実を伝えたり、葬儀日程の報告をしたりする為に送る通知です。

死亡通知送付の一つの目安に初七日があります。故人が亡くなった当日から1週間以内に死亡通知を受け取ってもらうのが、一般的にタイミングとして適切であると言われています。地域によっては、死亡通知が到着するまでに数日を要することもあります。なので、通知を送るのが相手にギリギリになって遅くならないように、事前に計画を立てておくようにしましょう。例えば、家族葬を行う場合、参列者を招待しないのであれば、1週間以上日にちが経過しても問題はありません。しかし、極端に死亡通知が遅いと事後報告になり失礼になってしまうので、故人の四十九日までには到着するようにしておくのが良いです。

通夜というのは、夜通し灯りを消さず遺体を見守る儀式のことを言います。

葬儀・告別式を行う前夜、親族や故人とゆかり深い方が集まって、故人の冥福を祈ったり、別れを惜んだり、故人と一緒に時間を過ごします。一般的に、故人が亡くなった翌日に通夜を行い、翌々日に葬儀・告別式の日程で行われます。しかし、通夜、葬儀・告別式の日程を決める際には、色々なことを考慮しなくてはいけないこともあり、この流れも必ずという訳ではありません。

葬儀というのは、故人を弔う一連の儀式をまとめた総称です。

葬儀は、故人の魂をあの世へと送り出す宗教的儀式で、僧侶を中心に行われます。同じお見送りの儀式でも、葬儀は宗教的儀式であり、告別式は社会的儀式となっています。仏式の場合には、葬儀に続いて告別式が執り行なわれます。また、告別式は別れを告げる儀式です。故人の親族はもちろん、友人・知人や仕事仲間など、最後のお別れとして故人と生前に交流のあった方が故人を見送ります。

出棺というのは、葬儀や告別式が終わった後、遺体を葬儀場から火葬場まで運ぶことです。

棺を霊柩車に運んで、喪主が位牌、遺族の代表が遺影を持ち、故人を見送る場面です。これは、遺骨になる前に故人と向き合う大切な時間で、火葬場へ同行しない方はこれが最後の対面となります。

火葬というのは、遺体言う通りを焼却する葬送方法の一つです。遺体を火葬炉で焼却し、残った遺骨を墓所へ納骨します。葬送方法には、火葬、土葬、風葬、鳥葬など、色々な様式があります。地域、宗教、文化の違いで、それぞれの様式に沿って葬送を行います。

還骨法要というのは、遺体の火葬後、斎場や自宅へ戻った時に行われます。後飾り壇に、位牌、遺骨、遺影を安置し、僧侶の読経が行われ、お焼香を行います。故人がお骨になって帰ってきたことの追悼儀礼になります。

仏教では、故人が亡くなって七日毎に極楽浄土へ行けるかの裁きが閻魔大王によって行われると言われています。そして、四十九日目に極楽浄土へ行けるかの判定が下されるのです。この四十九日は忌明けとされており、僧侶による読経や参列者の焼香などを行う四十九日法要が行われます。

お墓に遺骨を埋葬する時期ですが、一般的には忌明けの四十九日に合わせて埋葬が行われます。また、新たにお墓を建てる場合には、四十九日に間に合わないケースもあるので、お墓が完成するまで納骨堂へ預けたり、自宅供養したりすることもあります。